ベンチャー企業などの経営においては、新しい企画や特許を受けたシステムなどを核として事業を行っていくのが主となりますから、似たような企画が外部に漏れたりすると、会社自体の存続にも関わってきます。ここで重要となるのは「秘密保持契約(NDA)」です。NDAは秘密情報の流出の防止や、営業秘密として守られる情報の決定など、重要な意味をもちます。NDAを結ぶ際には幾つかのポイントがあります。
不正競争防止法や民法で守られる秘密情報の内容は曖昧であるため、どこまでがNDAの対象となる範囲であるかを明確にしておくことが重要です。交渉の内容や状況に応じてケースバイケースで定めることになるでしょう。
また、情報を開示する目的がどのようなものかを明記し、開示を受けた対象者がその目的以外に情報を使用するなどということを防止することや、相手方が自社と競合するビジネスを行うおそれを防止するために、競業禁止条項を設けておくなどということも注意すべき点です。